ファイル8瞬間戦闘

十数分分かけて、カナミたちは到着した。

だが。

カナミは驚く。

あれ?

なんともない、普通に駅だった。

テロがあるんじゃ?

本当に普段通りという。

人は普通に歩いている。

さーてと、どこかな?

ユイは辺りを見渡している。

すると。

ちょっとすみません。

警察官が声をかけてきた。

あ、はい。

ユイはにこりと笑って対応した。

研究所からの増援ですか?

はい、そうです。

では、こちらへ。

超能力研究は連邦の極秘事項だ。

それを知っているということは、ただの警官ではない。

カナミは事態が飲み込めない。

だけど。

体はなんだか冷静で、安定している。

私って前、こんなのだったっけ?

学校のテストとかでも緊張するような私が。

そう思っていた。

こんな、テロとかすごいことに。

さあ、どうぞ。

警官が駅内の一室へ案内した。

そこには。

銃や防弾ベストなどで武装した兵士達がいた。

ぞろぞろと。

どうも。

ユイが指揮官らしき男に挨拶する。

ああ。あなた達が超能力の?

ええ。

そうですか、楽にしてください。

どうも。

ありがとーございます。

ユイとポインターは気楽に対応した。

カナミは周りを見る。

本物の銃だ。

なにかおかしいかい?お嬢さん。

指揮官が厳しい表情で話しかけてきた。

い、いえ。なんでも。

そうかい。

そして。

それで、学者さん。彼女らに武器は必要ですか?

と尋ねてきた。

あ、俺は防弾ベストだけください。

ポインター

銃は?

俺は銃はいらないっす。おっかないんで。

ポインターは軽い感じで答える。

そうか。そちらのお嬢さんは?

ああ、彼女には銃と防弾ベストを。

ユイが代わりに答えた。

了解しました。

そして指揮官は部下に指示をする。

あの、テロがあるのに。

カナミが口を出す。

ん。

避難とかさせないんですか?

んー、まぁね。

そしたら、相手が逃げちゃうから。

ポインターが代わりに答える。

テロが起こるまで、黙ってみてるんですか?

カナミは更に追及した。

だが。

私にはわかっている。この状況。やるべきこと。

ことが起こるまで、なにもできないよ。

ポインターが無表情でつぶやく。

ほぼ全てのテロは国家監視システムで感知できる。

だけど、監視システムは国家機密なの。

民間人にそれを悟られるわけにはいかないの。

ユイがそういうが。

あ、すいません。余計な事を。

わかってるのに。

まあ、最初だから。仕方ないわね。

ユイは少し視線を落とす。

だがその意味を解るのは、監視システムだけだ。

思考盗聴とインターネット通信傍受。

それは国防のための国家機密事項である。

そして、超能力も。

そろそろ標的が来るそうです。

兵士の一人が言った。

標的、か。

カナミにとって、まだ未知数というか。

出来ることは分かっているのに、実感がない。

人を、殺す。

それは連邦同盟のためである。

国民のためである。

だがここでは、まず犠牲になってもらってからという。

テロがあったほうが得なのだ。

後、敵を殺す理由にになるから。

テロは、軍隊にとって燃料なのだろう。

国に被害があれば、それを口実に権力を拡大できる。

戦争はビジネスでもある。

ただ世界平和のためだけってことでもないんだ。

カナミは、ハッと気づく。

自分はなぜそんなことを考えるのだろう?

いつから、そんなことを考えるようになった?

自分で、自分がわからない。

私、戦争なんてやりたくないよ!

と、思うカナミだが、気持ちは落ち着いている。

大勢、人が犠牲になるのに。

大勢、死ぬのに。

だけど私は超能力者で。

連邦軍に思考盗聴されてて。

だから、ほかの道を選べなくて。

選べば裏切者で。

裏切ったら自分が殺されて。

という絶対的な支配。

あ、やめよう。

こんなことを考えるのは。

また苦しい思いをすることになる。

目の前のことだけに注意しよう。